青森県での現地調査

2019年8月26日~28日、青森県の自衛隊関連施設等を訪問し、自衛隊の広報活動担当者からの聞き取りや、施設・装備および活動全般についての現地調査をおこないました。詳細は下記のとおりです。

  • 8月26日(月)
    陸上自衛隊青森駐屯地防衛館にて担当者から展示内容について説明を受けたのち、八甲田山雪中行軍遭難事件(1902年)の関連施設 (後藤房之助伍長銅像、八甲田山雪中行軍遭難資料館、幸畑墓苑) での現地調査をおこないました。
  • 8月27日(火)
    海上自衛隊大湊地方総監部にて、広報担当幹部らから広報活動の内容、北洋館(資料館)の展示内容、および施設・装備等について実地説明を受けたのち、酒井良・大湊地方総監(海将)、近藤奈津江・幕僚長(海将補)、木内啓人・管理部長(一等海佐)と、大湊での海上自衛隊の活動全般について面談をおこないました。
  • 8月28日(水)
    航空自衛隊三沢基地にて、広報担当幹部らから施設・装備等について実地説明を受けたのち、小林賢吾・第3航空団司令部監理部長(二等空佐)から、三沢での航空自衛隊の活動全般について説明を受け、質疑応答をおこないました。

八甲田山雪中行軍遭難資料館

 

海上自衛隊大湊基地にて

戦友会データベースについて

「戦友会データベース」は、2019年8月20日、旧「戦友会研究会」サイトから、この「ミリタリー・カルチャー研究会」サイト内に移転しました。
ひきつづきご利用のほど、どうぞよろしくお願いいたします。

2018年度の研究実績概要 (科研・基盤研究(A))

このたび、本研究会の研究課題が、日本学術振興会・科学研究費・基盤研究(A)「現代日本における戦争観・平和観の実証的研究」(2018~2021年度、研究代表者:吉田純・京都大学教授) として採択されました。

第1年度(2018年度)には、第3年度(2020年度)に実施する戦争観・平和観に関する全国規模調査の準備を、下記のように進めました。

  1. 計8回の定例研究会* を京都大学にて開催し、当研究会が2015・2016年に実施した軍事・安全保障問題への関心が高い層を対象とした意識調査の結果に基づき、その研究成果公開のための出版計画** の準備を兼ねて、調査項目の詳細な検討を進めました。
    * 2018年4月22日、5月20日、6月10日、9月17日、11月18日、12月23日、2019年2月2日、3月16日
    ** 吉田純編、ミリタリー・カルチャー研究会『現代日本のミリタリー・カルチャー』、青弓社、2019年刊行予定
  2. 2018年7月15日、(公財)政治経済研究所にて、ゲストスピーカーとして赤澤史朗・立命館大学名誉教授および北河賢三・早稲田大学教授を招いて、戦争責任論に関する研究会を開催し、赤澤名誉教授の近年の研究業績に関する質疑応答・討論をおこない、当該問題領域に関する知見を深めました。
  3. 2018年8月24日~26日、北海道の陸上自衛隊東千歳駐屯地(第7師団)戦車博物館、旭川駐屯地(第2師団)北鎮記念館、および札幌・真駒内駐屯地(第11旅団)史料館にて現地調査を実施し、自衛隊の広報活動担当者からの聞き取りや、展示内容等についての情報収集をおこないました。
  4. 2018年10月7日、愛知県西尾市・三ヶ根観音の戦没者慰霊園にて、約80基の慰霊碑の現地調査を実施し、戦没者慰霊の現状についての知見を深めました。
  5. 上記の (当研究会の研究を含む)先行研究の検討、研究会や現地調査で得られた知見、および既存の政府や報道機関による世論調査の結果等を総合的に精査し、今後の研究計画のための基礎となる知見を集約しました。

 

東千歳駐屯地(第7師団)戦車博物館にて

 

愛知県・三ヶ根観音戦没者慰霊園にて

関西社会学会第67回大会シンポジウム「戦争と軍事文化の社会学」特集

関西社会学会第67回大会シンポジウム「戦争と軍事文化の社会学」(2016年5月29日)の「特集」が、同学会の機関紙『フォーラム現代社会学』第16号 (2017) に掲載されました。内容は下記の通りです。

 

関西社会学会第67回大会シンポジウムについて

関西社会学会第67回大会のシンポジウム「戦争と軍事文化の社会学」において、本研究会の研究成果に基づく報告・討論がおこなわれます。

  • 日時 5月29日(日) 13:30~16:30
  • 会場 大阪大学・吹田キャンパス 人間科学研究科本館 51講義室
  • コーディネーター  吉田 純 (京都大学)
  • 報告者
    福間良明 (立命館大学)
    福浦厚子 (滋賀大学)
    吉田 純 (京都大学)
  • 討論者
    高橋三郎   (京都大学名誉教授)
    石原 俊   (明治学院大学)
  • 司会者
    伊藤公雄 (京都大学)
    油井清光 (神戸大学)

趣旨

このシンポジウムでは,戦争と軍事文化が現代の社会・文化の中で,いかなる位置付け・意味をもちうるのかというテーマを,社会学と隣接領域との対話を図りながら追求したい。

集団的自衛権の行使を可能とする安全保障関連法の成立は,戦後日本の平和主義の大きな転換点をなすとともに,メディアや街頭での広範な反対世論の盛り上がりは,きわめて注目すべき社会現象となった。それは,戦後日本の安全保障問題をめぐる言説空間において,しばしば隠蔽ないしは忌避されてきた,戦争・軍事のリアリティにどのように向き合い,それに対する態度決定を行うべきかという課題に国民を直面させたという点に,その社会的衝撃の本質があったとも考えられる。そこで問われていたのは,国民の戦争観・軍事組織観を基礎とする軍事文化そのもののありようであったとも言えるのである。

一方,現代の軍事文化は,その具体的な表象として,

  1. 映画・漫画・アニメなどのポピュラーカルチャーの中に表現される戦争や軍事組織
  2. 自衛隊という現実の軍事組織の内外に形成される文化

という2つの領域において,顕著な展開を見せている。この2つの領域における軍事文化の構造と変容を明らかにすることを手掛かりとして,現代日本の軍事文化の全体像に迫り,ひいては平和・安全保障問題をめぐる言説空間に一石を投じることを図りたい。

 

 

2015年調査・調査票

2015年度に実施した「戦争・軍事組織のイメージに関するインターネット意識調査」の調査票をアップロードしました。

なお、この調査の結果の一部は、下記研究成果に反映されています。

 

『戦友会研究ノート』電子書籍版発売

『戦友会研究ノート』の電子書籍版が、紀伊國屋書店ほかいくつかの電子書籍書店で発売されました。


戦友会関係の雑誌記事

下記雑誌記事で、「戦友会研究会」の研究内容が紹介されています。

 

 

 


戦友会関係の新聞記事 (2)

下記新聞記事で、「戦友会研究会」の研究成果および「戦友会データベース」が紹介されました。

  • 「いくさは遠くなりにけり 傷痍軍人会、11月解散 戦友会、相次ぐ活動休止」、『朝日新聞』西部版、2013年8月15日付朝刊

 

 

 

戦友会関係の新聞記事

下記新聞記事で、「戦友会研究会」の研究成果が紹介されました。